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面白かった漫画・アニメ・ゲームの紹介や感想を中心に構成されたブログです。
だんだん力が失われていき、箸を扱うこともできなくなった。
「春が来て、ずっと春だったらいいのに・・・」
「ずっと春だったら、真琴もずっと元気でいられる」

「10年前、祐一はものみの丘で怪我をした一匹の子狐を拾った。
手当てをしてやり、走れるようになるまでこっそり家においていた。
そいつを話し相手に、いろいろなことを話した。
しかし、自分の町に帰らなければならないので、いつまでも子狐と一緒にいることが出来なかった。
仕方なく、子狐をものみの丘に置き去りにしてしまった」

真琴が校門の前で祐一を待っている。
そう、肉まんを買ってもらうために。
ついでに、欲しい物を何でも買ってあげることにした。
真琴は100円ショップで鈴を選んだ。
 祐一「別なのにしろよ。もっといいもの買ってやるぞ」
 真琴「これ、駄目なの?」
 祐一「別に駄目じゃないけど」
 真琴「じゃあこれ、これがいいの。ほら、かわいい」

その晩、何かが分かるわけではないが、祐一はものみの丘へとやってきた。
 祐一「あ、ついてきてたのか」
 真琴「だって、何も言わないで出て行っちゃうんだもん。また置いてかれるんじゃないかって、
     心配になって・・・・また置いてかれる・・・・、ずっと昔同じことがあった気がする、
     一人っきりで、置き去りにされて、祐一を探し回って、見つからなくて・・・・、
     ここ、この場所で・・・・、ねえ・・真琴は・・昔・・・」
 祐一「思い出すな!思い出さなくていいんだ。お前は沢渡真琴っていう人間の女の子だ」

 真琴「ねえ、なんだか怖い。よく分かんないけど、一人で寝てると、
     いつの間にかもの凄い暗い所にいて、真っ暗で何も見えなくて、一人ぼっちなの」
 祐一「心配するな。もう一人で出て行ったりしないから。約束する」

日に日に子供みたいになっていく真琴。
力を失うとき発熱し、本来ならそれで終わるはずなのだが、
祐一と一緒にいたいという強い想いだけが、真琴を人の姿に留めている。
もしもう一度高熱を出したら、それは確実に終わりを告げることとなる。

 真琴「結婚・・・したい・・・。したい・・・結婚・・・」
 祐一「大きくなったらな」
 真琴「祐一と・・結婚したい・・・・。そうしたら・・・、ずっと・・・ずっと・・・一緒にいられる」


ストーリが喜劇から悲劇に変わったので、記事の書き方を変えてみた。
すでに今回で泣きそうになったら、次回はマジで泣くかもしれん。
ドライアイだから、涙が出るかでないかは別問題だがな。

次回 Kanon -カノン- 第10話「丘の上の鎮魂歌 ~requiem~
サブタイトルがレクイエムとあることから・・・・。

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Kanon 真琴 名刺ケース
Kanonアンソロジー・ノベル〈2〉
Kanon 1
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